education
大学・短期大学・専門学校等の高等教育機関を対象に、グローバルスタンダードに基づいた健康教育に関するワークショップを修了した助産師が包括的性教育の講義を行いました。国際連合教育科学文化機関(UNESCO: United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)が発行し国際的かつ包括的性教育の基準となっている「国際セクシュアリティガイダンス(International Technical Guidance on Sexuality Education)」等を参考に分野を超えた専門家の意見を収集したうえで大学生向けの包括的性教育を実践するためのプログラム作成しました。このプログラムを用いてお申し込みいただいた高等教育機関で講義を行いました。このプログラムでは、包括的性教育を性に関する健康教育に限定するのではなく、自分と周囲の人々がそれぞれ持つ価値観や生き方を尊重し、様々な人生の選択肢を知ったうえで将来のライフプランを検討・実現していくために今必要な性や身体に関する知識を包括的に学習することを教育における定義としています。
講義で使用したスライド例
このようなプログラムで包括的性教育を行うことで、以下のアンケート結果のように性や身体に関する行動に変化がみられます。性感染症だけではなく、性的同意や性暴力に関しても同様に行動変容がみられました。
助産師による「包括的性教育」の講義内容を踏まえ振り返ってみると、これまでの自分自身の性感染症に対する正しい知識は不足していたと思うか
N=228
講義後の時点において、これまで性感染症に対する正しい知識が不足していたと思った学生の割合 は、「思う」50.0%、「やや思う」36.4%、と合わせて 86.4%であった。
3か月前に受講した助産師による「包括的性教育」の講義をきっかけに、性感染症に関することについて誰かと話したか
N=228
3 か月後の時点において、3 か月前に受講した助産師による「包括的性教育」の講義をきっかけに 性感染症に関することについて誰かと話した学生の割合は 21.3%であり、話した相手として各項目 を選んだ人数は、「友人、知人」の 28 人が最も多く、次いで「パートナー」の 10 人、「親」の 3 人 であった。